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三菱化学産資は三菱樹脂に統合し、三菱樹脂に(2008年4月1日)
土木用途におけるプラスチック材料の使用例(1)
 土木用途において、プラスチック材料の特性を生かした各種工法が適用されており、超軽量の発泡ポリスチレン(EPS: Expanded Polystyrene)製ブロックを土の代わりに使用するEPS工法や樹脂製網目状タイプを使用した土の補強を目的としたジオグリッド工法などがあります。ここでは、EPS工法についてご紹介します。
 超軽量盛土工法であるEPS工法は、1972年にノルウェーで地盤沈下の激しい軟弱地盤上の道路の盛土として初めて適用され、地盤沈下を止めた実績を受け、欧州において軟弱地盤対策として普及した経緯があります。我が国では、1985年にEPS工法が導入され、軟弱地盤上の盛土のみならず、山岳地帯における急峻な斜面上の道路建設などに適用され、日本に適した工法として定着しております。EPS工法に使用されるEPSブロックは、年間約30万m(樹脂使用量:約6,600t)使用されており、累積では370万m以上に達していると見られています。
 超軽量盛土工法の素材であるEPSは、スチレンモノマーから懸濁重合法で約1mm径のEPSビーズを製造後、発泡剤を含有したEPSビーズを予備発泡(発泡倍率3倍から100倍)し、さらに金型を搭載した成形機の型内で発泡成形して製造されます。通常、50倍程度の高発泡倍率で作られますので、容積中の98%近くが空気であり、EPSの密度は1mあたり20kg程度となり、土の約1/100と超軽量な材料となります。ちなみに、EPSは、魚箱や家電製品の輸送時の緩衝材として主として使用されており、年間20万t近く生産されております。
 EPS工法は、EPSの大型ブロック(縦1m、横1m、高さ0.5m)を盛土材料として敷き詰め、金具で連結し一体化していくものであり、道路建設では、上面をコンクリートでならして路盤を作ります。この場合、面全体で車輌などの重量を支え、土と同様の強度が期待できます。EPSブロック自身が超軽量なため、盛り土の重みを支えるための基礎となる地盤を強くする改良工事がほとんど不要で、大型建設機械を必要とせず、人力での設置や運搬が可能となるなどの利点があります。
 EPSは、超軽量な特性以外に、原料ビーズが等方向に発泡・融着して形成されるため、強度に異方性がなく、適度の柔軟性もあるため、踏んでも割れにくい特長があります。また、EPSは、素材自身が疎水性であり、無数の微細な独立気泡構造で構成されているため、浸水時の吸水量が少なく、耐水性を保持します。この様な数々の優れた特性のあるEPSを使用したEPS工法は、7割近くが道路の軟弱地盤などの改良に適用されております。最近増えているのは、地形の改変の少ない山岳道路作りのため、急峻な斜面上の道路建設にEPS工法を適用するケースであり、道路中心線を谷側にシフトさせ、なるべく谷側にEPS工法による道路を築造することにより、大規模切土等による自然環境の改変を最小限にとどめる工夫が成されています。また、盛土荷重の低減が期待できるため、地滑り地帯での盛土にEPSを使用することにより、工期短縮などが達成されています。三菱化学産資(株)では、EPS工法として、軽量盛土発泡スチロールブロックを使用した「EPSブロック」を上市しておりますが、豊富な実績がある三菱化学産資(株)の「EPSブロック」は高く評価されております。
 優れた工法であるEPS工法は、公共工事費削減の影響を受け、施工実績は横這いで推移しておりますが、EPS盛土の滑動・転倒・支持力に対する地震時安定性についても問題ないことが確認されており、優れた耐震性のEPS工法は、地震の多い日本に適した工法であり、潜在需要も大きいと考えられ、今後の展開が期待されております。
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